2019.12.20

着ぐるみのメンテナンス

日常ブログ

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こんにちは。

 

みなさまいかがお過ごしでしょうか。

 

もう師走も半ばを過ぎ、あと10日余りで今年も終わり。

今年のフォーカスは着ぐるみの製作、レンタル共にとても大忙しでしたね。

そのほかにクリーニングや補修作業のご依頼もとても多く、今日もうちの社長は寒空のもとで、お預かりしているキャラクター着ぐるみの洗濯をいそいそとやってます。

 

白い犬の着ぐるみで、頭部がとても大きくて運送便で運ぶことができず、先日うちのハイエースで御坊市まで引取にお伺いしました。

白の着ぐるみなのでどうしても汚れが目立ちます。

特に耳が汚れてる上に壊れています。

 

大きいのでどうしても動かすとき、耳を持っちゃうんでしょうね。

素材の芯地が割れてしまっている状態でした。

 

 

まずはクリーニングする前に、その破損部分の補修から。

 

① 表面のボア生地をはがす

② 破損部分をとる

③ 表面を削りなだらかにし、新しく製作する耳の設置個所を作成

④ 耳を新しく製作(形状はとった破損部分にあわせる)

⑤ 耳の設置

⑥ 表面生地をはりつけ

 

とテキストにすれば上記のような内容。

ほんの60~70文字程度のことなんですが、実際に作業すると手間の嵐、雨あられ。

 

まず①ですが、薬剤を使い接着剤を溶かすことから始めます。

ボア生地をそのまま使用したいので、生地に負担のかからないよう慎重に作業。

別に新しく生地を使いたくない、なんて貧乏くさいことではないんです。

新しい生地に変えると、同じ生地を使用しても劣化した生地との差があるので、色も質感も変わってしまいます。

耳だけ妙にキレイ、なんてことになります。

まだまだ生地自体に汚れ以外の問題はなく、強度にも支障がないので既存生地をそのまま利用することにします。

 

②は破損して崩れている芯地を、形状を保たせたままとっちゃいます。

耳を新しく製作する時に形状をとる必要があるため、それ以上壊れないよう慎重に作業。

 

③接地面になるので角度はもちろん、滑らかに凹凸のないように作業します。

新しく製作する耳は、既存の芯地(発泡スチロール)とは違う素材(硬質ウレタン)で製作するので差し込みをつくり、しっかり固定できるようにしています。

 

④硬質ウレタンで新しく耳を製作。

既存の耳と全く同じ大きさ、形状にする必要があります。

正直発泡スチロールのほうが作業が簡単なんですが、これから長く使って頂くことを考え硬質ウレタンに素材を変更しました。

 

⑤接地面に新しく製作した耳を取り付け。

接地面と耳、お互いに差し込みをつくり、しっかりと固定できるように作業します。

 

⑥①ではがした生地を表面にはりつけ。

破れたり裂けたりしないよう気を付けながら作業。

 

 

そんなこんなで案外と手間がかかるんですよね。

 

年末の納品物も多く、他のご当地着ぐるみの作業と併せながら、あっちやり、こっちやりで補修が昨日終了し、冒頭に記載したように社長が洗濯を開始した、という流れです。

白い生地なのでクリーニングするととてもキレイになりますが、洗いが足りない部分があるとすごく目立つので、根気よく丁寧に。

半日程度かけて全てを手洗いし、表面の毛を整え、陰干し開始。

この時期なんであったかい時期に比べて、乾くのに1.5倍くらい時間がかかります。

 

そのあいだ、水のしたたりがなくなったら事務所に入れて、ほこりがかからないように保管。

毎日置く向きを変えて、形状にひずみが出ないように調整。

などなど。

 

 

案外着ぐるみのクリーニングやメンテナンスって、ノウハウもありますし手間がかかるんですよね~

細かい補修(多少のほつれや生地剥がれ)なんかはクリーニング費用に含んでやっちゃいますし、メンテナンスでは儲かってんのか、儲かってないのかわかんないっすね。

 

 

そんなメンテナンスだけでなく、きぐるみの製作もここから3月の期末にかけては、てんやわんやの状態になってます。

いろんなご当地キャラや、企業キャラクター、最近はYouTubeに出演するキャラなんかも手掛けてます。

 

 

みなさん、お手持ちのキャラクターを立体にしてみませんか?

オリジナルキャラクターの着ぐるみ作成なら私たちフォーカスまで。

 

ただ作るだけじゃなく、造ってからのアフターフォローもバッチリやります。

※別料金ですけどね。

 

 

まあ、そんなこんなで今日はこれでおしまい。

寒いし熱いの一献引っ掛けるのだけを楽しみに、早く帰ります。

 

 

ではまたそのうち~