2020.02.06

着ぐるみの製作について

日常ブログ

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こんにちは。

 

暦では立春も過ぎ、はや2日。

春が始まったということですが、春が始まったとたんに寒くなった大阪。

 

太陽が出ているとあったかいですが、風が吹くとズボンの下にパッチを履いていても寒いっすね。

けどね、やっとですね、この冬っぽい気温。

 

関西の北部にはスキー場がボチボチとあるんですが、まだまだ足りない。雪が。

兵庫県の北部なんてオープンしているゲレンデはありません。

滋賀県北部でやっとなんとかって感じです。

湖西は人工雪でやってますけどね。

 

 

なんて雪情報はこれくらいで、今日は着ぐるみの製作について第二弾。

どうやって製作をしていくかってところを。

 

 

まずクライアントより着ぐるみにしたいキャラクターのデザインを頂きます。

これは平面のイラストでも、立体のオブジェでも、写真でも何でも構いません。

欲を言えば正面と背面、両側面があるとありがたい。

上部、下部、斜めから、なんてものがあるとなおありがたい。

 

その頂いたデータから製作図面(正面・側面・背面の三面図)を作成します。

その図面は平面で製作する場合もあれば、3D図面にすることもあります。

3Dの場合は時間も手間もかかるので、別途料金が発生することもあります。

 

作成した三面図を提出し、クライアントより形状や仕様に修正の希望があった場合は、希望に沿った修正をし再提出。

これを修正がない状態まで続けます。

形状や仕様についての修正は、この三面図までで終了。

製作を開始してからの修正(特に形状について)は基本的にできません。

 

製作を開始してから修正ができないのか、と聞かれると答えは【修正可能】です。

しかし製作物には納期や契約金額ってもんが大概ありますよね。

納期はいつでもOK、製作金額もいくらでもいいよ!っていう優しい優しいクライアントさんであればその条件で請けますけど、そんなクライアントさんには、未だかつてお会いしたことはございません。

製作を開始してからの形状修正は、

・まず仕様決定した製作図面を修正しなおす。

・クライアントに修正した製作図面の承認をもらう。※承認をもらうまで修正し提出を繰り返す。

・承認をもらった図面に基づいて製作をする。

という流れになり、それまで製作していた着ぐるみの素材については、形状が変わると使えない場合が殆どで廃棄せざるを得なくなります。

そうなるとその素材の費用はもちろん、それまで製作していた職人の人工が発生します。

5日間製作した状態から修正なんてことが発生すると、ほんとにエライこっちゃって感じです。

 

まず製作ラインをもう一度繰りなおすことが必要です。

その時期に当該の着ぐるみだけを製作する、ということであればいいのですが、納期って重なることが多いです。

特にこの2月から3月末までの年度末付近。

この時期はどこの製作会社も同じでしょうが、たくさんのご発注を頂きとてもとても忙しいです。

1人の職人が2~3種類の着ぐるみを同時に製作しているような状態です。

 

特に弊社では着ぐるみの製作について分業制は基本していません。

1つの着ぐるみは1人の職人が、全体の素材成型からパーツ製作、生地貼り、生地縫製等々、全ての工程を行います。

職人の手が変わるとどうしてもパーツごとに雰囲気が変わるので、そのような製作方法をとっています。

正直一般の方が見ると言わないと気が付かない、とは思いますが私たちの目で見ると、なんとなく違和感がありとても気になってしまいます。

まあそこは製作会社の考え方もあるし、メリットもデメリットもあるのでどちらがいいとは言えませんが。

 

製作会社によっては分業制にして、頭部を造る人、靴を造る人、服を造る人てな感じでわけてます。

簡単に言うとパーツごとに同時進行し製作期間を短縮されています。

納期まで時間がないお客様にとっては早く出来上がるのは良いことですし、製作会社にとっては1体当たりのコストが抑えられますし、数量も多く請けられるので売り上げも上がる。

良いことが多いです。

 

フォーカスではその部分を捨て、コストをかけてでも一人の職人に全ての工程を担当させます。

それで出来上がったきぐるみは、私たちの考える【いい着ぐるみ】だと思うからです。

なぜそれが【いい着ぐるみ】だと思うのかは次の機会に、これまた詳細に想いの丈をぶちまけてやりますので、ここでは割愛。

 

そんなこんなでその状態から工程を組みなおすと、その着ぐるみの納期をただ伸ばす、ということだけでなく、同時に進行している着ぐるみはもちろん、その次に入っている着ぐるみの製作納期にも大きく関わってきます。

なので5日間製作した着ぐるみの修正には、5日間以上、下手をすると月単位で納期延長をする必要が発生することもあります。

製作図面時点での修正で手間と時間をかける理由はそこです。

製作図面通りに製作できていなければ話は別ですけどね。その場合はどれだけ時間がかかろうが、何日徹夜しようが、いくらコストがかかろうが、自分たちのミスなんでしっかりと図面通りの製作に戻します。

 

 

ということでまずは製作図面の作成から、仕様の取り決めの段階まで。

もっと簡単に終わるかと思ってたら、案外長くなりそうです。

最終納品までとなると、あと2~3回はアップすると思われます。

もう少しこの駄文にお付き合いを。

 

 

ではまたそのうち~