2020.12.03

着ぐるみの中古販売

日常ブログ

日に日に寒くなってきています。

寒いだけでなくコロナさんもマシマシで猛威を振るっておられます。

 

この数日、キャンセル電話の恐怖と闘いながら過ごしている者よりお伝えいたします。

 

 

今年の6月から8月にかけて、レンタル着ぐるみの中古販売キャンペーンを行いました。

目的はコロナの影響でレンタルのスケジュールが入らない時期に、新しいデザインのレンタル着ぐるみを作成するため。

まあ色んな理由があるんですが、一番の大きな理由はこれ。

 

フォーカスは創業38年。

ずっと着ぐるみを取り扱っています。

 

今いる着ぐるみさんたちも、新旧とりまぜてたくさんいてます。

 

ベテランさんは私が2000年に入社した時には既にフォーカス所属。

大先輩さんがいてます。

こまめにクリーニングし、補修をかけ、生地の貼替をし、靴や手袋なんかを新しく作り直し、といった感じで古ぼけた感はないように気を付けています。

 

そうやって見た目は新しくなっても、どうしても変わらないのがデザイン。

形状は変えられないんですよね。

 

可愛いんだけど、どこか古臭いデザインってあるじゃないですか。

一昔前のアイドル。

あの人は今!的なゲーノー人っているでしょ。

一所懸命に若作り(ちょっと言いすぎ)して、一所懸命にお肌のお手入れをして、節制をしてスタイルも維持してるけど・・・

 

どこか古臭い。

どこか貧乏くさい感じがする。

 

といった感じに見えてしまうのを防ぎたいってのもあります。

 

その時、その時代のトレンド、流行りってあるじゃないですか。

着ぐるみにもその時、その時代の流行りってもんがあります。

その時のはやっているモノに寄せて造る時もありますしね。

 

しかし、人ってものはそれぞれ好みがあり、好きなもの、嫌いなものって違うでしょ。

Aさんは可愛いっていっても、Bさんは可愛くないって言うこともよくあるし。

Cさんは青色が良い、Dさんはピンクが良い、なんてたくさん出てきます。

 

万人がそれなりに可愛いと思う着ぐるみ。→ これとても大事。

やっぱり平均的な優等生タイプはとても大事。

レンタルでの稼働率もとても高いです。

これを借りておけば、まあ間違いないだろうという安心感てのは、皆さん好きですよ。

せっかく借りたのに可愛くないなんてクレームつけられたら腹立ちますしね。

 

しかし、そんな着ぐるみばかりじゃあ面白くない。

着ぐるみ屋さんを名乗るからには、他にはおいてないようなもんを造るのも意味があります。

 

こんなものまで着ぐるみであるんだ!

っていう驚きをもって見てもらいたい。

 

「○○の着ぐるみってありますか??」

っていうお問い合わせに、「ありません」って答えたくないこの気持ち。

 

わかります??

わからくていいんですよ。

 

 

まあ他の着ぐるみ屋さんも一緒だと思いますが、わたしは『うちが一番!!!!!』って思って仕事しています。

 

その一番は、

可愛さなら一番

種類なら一番

数量なら一番

利便性なら一番

清潔一番

色々ありますが、そのうち1~2つで一番じゃあ嫌なんです。

全部に一番でないと満足できません。

 

種類や数量っていう数値でわかるもの、利便性みたいに他と比べられるものはわかりやすいんですが、可愛いっていう主観に基づく部分。

これもどないかして一番になりたいんです。

 

そのためにはとんがったものも必要。

平均的な着ぐるみのデザインから、大きくそれた着ぐるみ。

 

100人に一人、1000人に一人、10000人に一人がこの着ぐるみサイコーっていう着ぐるみも必要なんです。

今日はこれが言いたかった。

 

もともとニッチな業種です。

日常生活に必要なものを造ってるわけではないですし、この10年ほどは世間に認知されてはきましたが、もともと一部の好事家かちょっとした催し物なんかでしか使うことのないツールではありましたし。

やっと一般大衆に認められ陽の目を浴びだしてきたところ。

みんなに可愛がってもらえる着ぐるみは、もちろん大事。

極端に言うと、大部分の方に嫌悪感を抱かれても、一部の方に熱烈に支持される着ぐるみ。

これ、私の中ではとっても大事なものなんです。

 

私自身が変わりもんなもんで、世間から排除されてる感覚って、何年人間をやってても慣れないもんです。

しかしごく少数でもわかってくれるところがあるってのが、あるのとないのとでは全然気分が違います。

 

やっぱりとんがった部分って大事だと思いますよ。

全く利用されないであろうと思いながらも造った着ぐるみが、年に1回、数年に1回でも出てってくれると何とも言えない充足感に満ち溢れます。

自己満足であり、自己の承認欲求の賜物であることはわかっていますが、その着ぐるみの良さを分かってくれる同好の士がいる満足感ってことでしょうかね。

 

この世界の中にも、世のため人のためになることを成し、ノーベル賞みたいな立派なものをもらえる人。

そんな人はとてもすごいと思うし、多くの人のためになっていると思います。

 

けどね、極めて少数の変わった人たちの喜びのために仕事をする人も大事だ、と信じ日々精進していくことをココに誓い、本日は終了させて頂きます。

着ぐるみの中古販売についてのはずが、自分の言いたいことに大きく振れ、ワケが分からないことになっていますが、まあこれも自己満足で終了。

 

ではまたそのうち~